「ホームページにブログを付けたが、2本書いて止まっている」。製造業の会社でよくある状態です。書けない理由は、時間より「何を書けばいいか分からない」です。この記事では、ネタの出どころを4つに整理し、そのまま使える30本のネタ帳を置き、月1本で3年続けるための型を書きます。検索の仕組みは「製造業のSEOは『材料名×加工名』から」の記事に、ページの構成は「製造業のBtoBサイト制作」の記事にあります。
なぜ書くか: 「困ったとき」の入口を増やすため
大手メーカーの設計者は、既存の外注先で対応できないときに、材料名と加工名を組み合わせて検索します(「SUS304 薄板 溶接 歪み」「アルミ 切削 1個 納期」)。図面に書いてある情報が、そのまま検索語になります。この検索に答えるページが1枚あれば、入口が1つ増えます。産業用機械の会社は毎月の更新を3年続けて、Webからの問い合わせが16件から47件に、宮城の金属加工会社は週1本の投稿で検索上位に入る言葉が0から102に増えました(「製造業のSEOは『材料名×加工名』から」の記事。制作会社の事例です)。
ブログは、社員の日記でも、会社のお知らせでもありません。設計者が困ったときに検索する言葉に、自社の加工で答えるページの集まりです。
ネタの出どころ4つ
- 設計者の検索語。自社が扱う材料×加工×条件の組み合わせを書き出す。「SUS304×絞り×板厚0.5mm」「A5052×切削×1個」のように。組み合わせの数がネタの数です
- 問い合わせで聞かれたこと。電話やフォームで聞かれた質問は、他の人も検索しています。「1個から受けてもらえますか」「この材質で溶接できますか」「納期はどのくらいですか」。聞かれた日に1本書きます
- 現場の当たり前。ものづくりのコミュニティを運営している方が「町工場の人は自分の技術がすごいことに気づいていない。当たり前になりすぎて発信していない」と話していました。社内で「そんなの普通だよ」と言われる工夫が、外から見た強みです
- 数字の定点。職種別の有効求人倍率、材料の価格、納期の目安。毎月同じ形で更新する記事は、書く手間が小さく、戻ってくる人がいます(「製造業の有効求人倍率 2026年最新」の記事はこの型です)
ネタ帳30本
業種を横断した例です。自社の材料・加工・設備に置き換えてください。タイトルには材料・加工・条件のどれかが入るようにします。
加工の解説(10本)
- SUS304の薄板を歪ませずに溶接する条件
- アルミの切削で1個から受ける場合の納期の目安
- チタンの切削で刃物の寿命が短くなる理由と対策
- 板厚3mmの絞り加工で割れが出る材料と出ない材料
- 真鍮のプレス加工でバリを減らす金型の工夫
- 焼入れで硬度がばらつく原因と、自社で管理していること
- 樹脂の切削で寸法が安定しない理由(温度と時間)
- 溶接後のひずみ取りの方法と、精度の目安
- 鋳物の機械加工で気をつける巣の扱い
- めっき前の脱脂が仕上がりを左右する理由
設備と対応範囲(8本)
- NC旋盤で加工できる最大径と最小径(自社の設備で)
- マシニングセンタの加工範囲と、5軸でできること
- レーザー加工機の板厚別の切断精度
- プレスブレーキの曲げ長さと最小曲げ半径
- 三次元測定機で保証できる精度
- 対応できる材質の一覧と、対応していない材質
- 試作1個から量産月1万個までの受け方の違い
- 図面なし・現物からの製作を受ける条件
よくある質問(7本)
- 見積に必要な情報(図面・数量・納期・材質)
- 見積の回答は何日で来るか
- 短納期の依頼をどこまで受けられるか
- 支給材と自社手配のどちらが安いか
- 不良が出たときの対応の流れ
- 秘密保持契約の締結について
- 工場見学はできるか
会社と人(5本)
- 未経験で入社した社員の1年目
- 現場で使っている資格と、会社負担で取れるもの
- 品質管理で毎日やっていること
- 設備を入れ替えた理由と、変わったこと
- 創業からいままでの取引先の業種の変化
問い合わせが来るのは1〜25です。26〜30は求職者向けで、採用ページと兼ねます。
1本の型: 月1本で3年続ける
中小企業のWebマーケティングで成果が出ない理由の3位は「コンテンツ制作のリソースが足りない」18.5%でした(LiKG、2025年11月)。続けるには、1本の型を固定します。
- 1問1答。1本に1つの質問だけ。Web制作者が話していたとおり、Q&Aは1問1ページなら検索から直接来て、一覧にまとめると来ません
- 800〜1,500字。長くしない。答えと、自社での条件と、写真1枚
- タイトルに材料・加工・条件のどれか2つ。「高精度な加工」ではなく「SUS304 板厚0.5mm 絞り加工の割れ対策」
- 写真1枚。加工中の手元か、製品か、設備。撮り方は「工場の写真の撮り方」の記事に
- 末尾に見積依頼フォームへのリンク1つ
現場の担当者に「先週、客先で聞かれたことは何か」を聞いて、その答えを総務が800字にする。これで月1本、1時間です。3年で36本、入口が36個できます。
やらないこと3つ
- 社員の日記。ランチ、社員旅行、季節の挨拶。検索されず、設計者は読みません
- 検索のためだけの記事。自社の加工に関係ない一般論(「製造業のDXとは」など)を書いても、問い合わせにつながりません。書くなら自社の事例で
- 他社の記事の転載。Googleの公式ガイドは「他人のコンテンツをコピーしない」と明記しています。参考にした情報は出典を書き、自社の条件で書き直します
まとめ
- ブログは、設計者が困ったときに検索する言葉に、自社の加工で答えるページ
- ネタの出どころは、検索語の組み合わせ、問い合わせで聞かれたこと、現場の当たり前、数字の定点
- 30本のネタ帳から、自社の材料・加工・設備に置き換える
- 1問1答・800〜1,500字・タイトルに材料と加工・写真1枚。月1本で3年
- 日記、一般論、転載は書かない
製造業の会社のためのホームページ制作サービス「製造WEB」では、月額の中で、現場の方に聞いた「先週聞かれたこと」を担当者が800字の記事にして、毎月1本公開します。記事の写真も担当者が撮ります。「2本書いて止まっている」会社は、上の30本から自社に当てはまる番号を選ぶところから、ご相談ください。
