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製造業の採用で応募が来ない5つの理由|若い就業者は23年で3分の2。その中で選ばれる順番

製造業の採用で応募が来ない5つの理由

「求人を出しても応募が来ない。やっぱり製造業は人がいない」。この言葉は、半分正しくて、半分違います。この記事では、まず国の統計で「本当に人がいないのか」を確かめ、その上で、応募が来ない理由を5つに分けます。それぞれの理由に、製造業の社長や採用支援をしている人が話していた実際の話を添えます。対策の詳しい話は、別の記事に振り分けています。

本当に人がいないのか: 若い就業者は23年で3分の2

2026年版ものづくり白書によると、製造業の就業者数は2024年が1,046万人、2025年が1,033万人です。全体はわずかな減少ですが、年齢で分けると様子が変わります。34歳以下の製造業の就業者は、2002年の384万人から2025年には258万人に減り、製造業の就業者に占める割合も32.6%から25.4%に下がりました。65歳以上は同じ期間に58万人から85万人に増えています(総務省「労働力調査」、ものづくり白書 2026年版)。

製造業の34歳以下の就業者数の推移

中小企業の側から見た数字もあります。日本政策金融公庫が2026年3月に取引先の中小企業4,123社に聞いた調査では、新卒採用で採用者数が予定に満たなかった企業は約4割、中途採用では約3割でした。新卒では、応募者数が採用予定数の半分にも届かなかった企業が26.0%、従業員49人以下の企業に限ると34.1%です(日本政策金融公庫「中小企業における従業員の採用・定着に関する調査」2026年6月)。

つまり、若い人が減っているのは事実で、小さい会社ほど採れていないのも事実です。「待っていれば来る」時代ではありません。その前提で、応募が来ない理由を見ていきます。

理由1: 探されている場所に、出ていない

上の調査で、中小企業が効果があったと答えた募集の経路は、求人サイト55.3%、ハローワーク54.2%、人材紹介28.5%、従業員からの紹介28.1%、自社のホームページやSNS21.4%でした。ハローワークは半数の会社が使っていますが、全国の充足率(新規求人に対して就職が決まった割合)は2024年度で11.5%です。9割近くの求人が埋まっていません。ハローワークで何が起きているかと、無料でできる7つの手は「ハローワークで製造業の求人が埋まらない理由」の記事に書きました。

もう1つ、自動車整備の採用について話していた動画に、転職者をピラミッドで分けた説明がありました。いま転職サイトに登録して活動している人(顕在層)は取り合いになる。その下に、なんとなく今の職場に不安があるが動いていない人(潜在層)がいて、こちらのほうがずっと多い。専門職は顕在層に「浮いていない」ので、そこだけを狙っても取れない、と(YouTube「応募が来ない理由 part2」)。製造業も同じ構造です。いま求人サイトを見ていない人に届く経路(従業員の紹介、地域、ホームページ)を持っているかが、理由1の答えになります。

理由2: 求人票が、条件の羅列になっている

製造業の社長2人が求人について雑談している動画で、こんな趣旨の話がありました。「300万円かけて求人を出して、20人応募、面接して3人に内定、結局……」という話はよく聞く。「株式会社〇〇は創立何年で」という書き出しは、今の学生が見ても響かない。スタッフが休憩中にコーヒーを飲みながら話している、そのままの姿を写真でも動画でも見せたほうがいい、と(YouTube「製造業社長2人が求人について雑談トーク」。自動字幕からの要約です)。

熊本県で製造業の会社を経営している方も、以前は休みの多さや給与を前面に出していたら、休みと金額だけを見て来る人ばかりだった。いまは、どういう会社で何をやりたいのかを先に書き、来てほしい人を絞って書いている、と話していました(「ハローワークで製造業の求人が埋まらない理由」の記事で紹介)。

求人票で最も読まれているのは「仕事の内容」欄です。何を、どんな機械で、何のために作るか。入ってから何をどの順で覚えるか。ここが「金属加工業務全般」で終わっている求人票は、条件で比べられて負けます。

理由3: 製造業のイメージで、最初から候補に入っていない

製造業で働いたことがない2,475名に聞いた調査(2019年)では、「製造業で就業したい」は5.0%、「どちらとも言えない」が44.9%でした。「重いものをあまり扱わない軽作業だ」とは思わない人が76.2%です(バイトル「製造業における就業の意識調査」)。7年前の調査ですが、体力勝負・きつい、という先入観が根強いことは、いまも変わっていないでしょう。

この先入観は、言葉で「アットホームな職場です」と書いても消えません。現場の写真1枚のほうが効きます。通路に物が置かれていないか、工具が定位置に戻っているか、空調があるか。それが伝わる写真を、求人票(ハローワークなら画像情報10枚)と採用ページに置きます。日本政策金融公庫の調査の自由回答に、こんな声がありました。「応募はあるものの、実際の労働環境や作業内容がわかると辞退するなどミスマッチが多いため、募集をかけるのに躊躇する」(九州、紙器製造業)。先に見せておけば、辞退は応募前に起きます。それは悪いことではありません。

理由4: 会社名で検索したときに出てくるものが、古い

求人票を見た人の次の行動は、会社名の検索です。転職者515名への調査では90.3%が応募前に採用サイトを見ており、学生への調査では、デザインや情報が古いと志望度が下がる人が88.1%でした(カケハシ スカイソリューションズ 2024年、ディスコ 2023年)。日本政策金融公庫の調査でも、中小企業が募集で工夫したことの3位は「自社ホームページでの情報発信の充実」25.5%で、初任給の引き上げ43.4%、未経験・無資格者の積極採用37.2%に続いています。

求人票で興味を持った人が、検索して、5年前のお知らせが最新のホームページを見る。ここで止まっている応募は、求人票にも媒体にも数字として出てきません。詳しくは「製造業の人手不足、自社で変えられること」と「製造業の採用サイト制作」の記事に書きました。

理由5: 順番が逆で、忙しくなってから募集している

製造業の採用支援をしている方が、動画でこんな趣旨の話をしていました。採用がうまくいかないのは努力不足ではなく、順番がずれているだけ。多くの会社が「まず応募を集めよう」「入ってから教育すればいい」と考える。製造業でこれをやると、未経験OK・年齢不問で間口を広げて応募は増えるが、合わない人が入る。仕事はできるが職場に合わず、現場が気を使い、教える側が疲れ、辞める。そして社長が言う。「やっぱり製造業は人がいないよね」。根本は、忙しくなってから募集していること。人が足りなくなってから動くので、条件を下げる、間口を広げる、教育で何とかする、しか選択肢がない、と(YouTube「採用がうまくいかない本当の理由(製造業向け)」)。

別の経営者も、「求人票を出しただけで人が集まることは絶対にない。待ちの姿勢になっている」「選ばれる会社作りをしていないのに人が来ないと嘆くのはナンセンス」と話していました(YouTube「採用がうまくいかない社長の思考パターン」)。

理由1〜4は、どれも「足りなくなってから求人を出す」と間に合いません。求人票の中身、現場の写真、ホームページの更新は、募集していないときに用意しておくものです。

順番

  1. 自社の職種の求人倍率を見て、求職者が少ない職種か多い職種かを知る(「ハローワークで製造業の求人が埋まらない理由」)
  2. 会社名で検索して、いま何が出てくるかを自分のスマートフォンで見る(「製造業の人手不足、自社で変えられること」)
  3. 求人票の「仕事の内容」と、現場の写真を、募集していない時期に作る
  4. 採用ページに、仕事の中身・一日の流れ・教える順番・職場の写真の4つを載せる(「製造業の採用サイト制作」)
  5. 応募があったら、求人票に書いた日数より早く連絡する

製造業の会社のためのホームページ制作サービス「製造WEB」では、求人票の「仕事の内容」と同じ原稿を、現場の写真つきの採用ページとして用意します。募集のたびに内容を直す作業も続けて担当します。「製造業は人がいない」で止まっている会社は、順番を変えるところから、ご相談ください。

ホームページのつくり直し、採用ページの新設をお考えですか?製造WEBは、製造業の会社のためのホームページ制作サービスです。取材と原稿づくりから、公開後の更新まで担当します。

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